名鉄広見線の明智駅から歩き始め、明智光秀ゆかりの明智城を経て、可児市内の古墳などを訪ねます。
明智城以外の訪問地は、いずれも知名度の低い古墳です。また明智城を越えてからは、おおむね住宅街や市街地を歩きますから、古墳ファン以外にはこのコースはお勧めしません。明智城を訪れるのであれば、名鉄明智駅から往復して、中山道歩きなどと組み合わせる方が良いでしょう。
コースの見どころ
名鉄明智駅からは南に向かうまっすぐの道を進みます。しばらくは交通量も多く、飲食店なども結構な数ありますが、最後のスーパーを過ぎると、道は細くなり、交通量はほぼなくなります。そんなところにある茶の木屋という喫茶店。外見はひるみますが、モーニングやランチがおいしくて超お得。常連のおばさんたちがお客さんの面倒を見てくれます?!ご自分で確かめてください。
茶ノ木屋から少し離れたところ、畑の中に見えているのが明智光秀の産湯の井戸跡。跡しかないそうなので、近くまでは行きませんでした。
さらに道を明智城の方に向かうと瀬田の集落。このあたりが明智城があった当時の城下にあたるようです。神社仏閣がいくつかあり、その一つ一つに地元の人たちによる解説板がたてられています。
中でも立ち寄りたいのは天龍寺。ここは明智光秀の大きな位牌と、明智家代々の墓地があることで有名です。ただ取材時はコロナ禍で位牌の公開はしておらず、さらには御朱印もやめてしまったとのこと。商売っ気がないお寺ですね。明智家代々の墓石は、一城を構えた名家の割には意外に小さいです。
さていよいよ明智城に登城です。明智城は、土岐氏に属する土岐頼兼が1342年に苗字を明智と変えて、明智家を起こし、築城したものです。それから1556年に斎藤道三の息子、斎藤義龍に攻められて落城するまで、200年以上にわたって明智家が支配していました。落城後、明智光秀はこの地に戻ることなく、明智城はそのまま廃城となったようです。
明智城には、大規模な防御施設なども見当たらず、山城としては意外と見どころがありませんでした。歴史に思いをはせるには良い場所でしょうけれども。
明智城の南がの斜面は、城のエリアぎりぎりまで宅地開発がされていて驚きます。そこにあった石碑が「コウライオヤニラミ(カニオヤニラミ)化石発見の地碑」。コウライオヤニラミは朝鮮半島などに現存する魚で、日本には観賞魚として入ってきているとか。知りませんでした。
さて明智城南側の住宅街は、かつて多くの古墳が作られた地でした。羽崎古墳群と呼ばれています。ここでは古墳時代末期の円墳が多いですが、横穴墓も見られます。
羽崎古墳群を見たら、住宅街をひたすら西に向かって歩きます。明智城のある丘陵はわずかな帯としてしか残っていませんが、その延長上に可児市歴史と文化の森があります。その歴史ゾーンには身隠山(みかくしやま)古墳群があります。身隠山古墳群は身隠山御嶽古墳と身隠山白山古墳の二つからなっています。御嶽、白山という名称は、それぞれの古墳上にかつて神社があったからだとか。この地域にはもっと多くの古墳があったそうですが、他はすべて消滅しています。
歴史と文化の森沿いの道を南下してしばらく行くと熊野古墳。古墳時代後期の円墳ですが、石室が大きく、また金銅装太刀などが出土していることから、首長級の墳墓ではないかと推定されています。
熊野古墳から西に向かうとJR可児駅と、隣接する名鉄新可児駅はすぐです。
集合場所
名鉄明智駅が集合場所、出発点になります。
行程とコースタイム
このコースは名鉄明智駅から歩き始め、見学を含めて4時間ほどです。公園の中を除き、すべて舗装された道を歩きます。
昼食
名鉄明智駅から明智城へ向かう途中と、可児駅・新可児駅の近くの市街地に数多くの飲食店があります。
トイレ
道中は途中の公園に公衆トイレがあります。
持ち物と服装
街歩きの服装で大丈夫です。明智城の登りがありますが、わずかですので、靴はスニーカーを勧めます。ただし、石畳が濡れていると滑りやすいので、靴底がフラットな靴は避けてください。
ハイキング適期
年中訪れることができます。
近隣の見どころ
明智駅から北側に向かうと中山道の伏見宿です。伏見宿に至るまでには、女郎塚や東寺山古墳があります。
このコースは半日あれば十分ですので、他の短めのコースと組み合わせることもできます。伏見宿を経由するコースとしては、御嵩宿から伏見宿のコース、太田宿から伏見宿のコースがあります。
コメント
“明智駅から明智城、可児駅まで(ハイキング・コース)” への2件のフィードバック
[…] から、他のコースと組み合わせることをお勧めします。明智駅からだと、明智城を通って可児駅へと向かうコース。あるいは伏見宿から大田宿へと向かうコースと組み合わせることがで […]
[…] から、他のコースと組み合わせることをお勧めします。明智駅からだと、明智城を通って可児駅へと向かうコース。あるいは伏見宿から大田宿へと向かうコースと組み合わせることがで […]