苗木城 中津川にある天空の城(ハイキング・コース)

苗木城の前身となる高森山は、このあたりの地頭だった遠山氏によって鎌倉時代の1300年代半ばに作られたとされています。そして続日本100名城に選ばれている苗木城は、戦国時代に遠山直廉によって高森山を拡張して建てられた山城です。遠山直廉は岩村城主遠山景友の次男で、苗木遠山家に養子に入って苗木城に入り、岩村城は兄の遠山景任が継いでいます。

遠山直廉は病没し、織田信長の命で一族の遠山友勝が苗木城主となります。その後本能寺の変後に、東美濃の統一を狙う森長可の攻撃を受けて落城し、遠山友勝は徳川家康を頼って逃げます。苗木城には河尻秀長が入りますが、河尻秀長は関ヶ原の戦いでは西軍につき、前哨戦の伏見城の戦いで討ち死。その後遠山友勝が苗木城を奪還し、苗木藩として江戸時代を通して遠山家は存続しました。


このコースはJR中津川駅から苗木城を往復するコースです。風光明媚な木曽川に沿っての里道をのんびり歩けるのもこのコースの良いところです。

コースの見どころ

中津川駅に降り立つと、駅前にあるのは栗きんとん発祥の地の碑。中津川を中心としたこの辺りは、栗きんとんなど、栗菓子で有名です。

中津川駅前栗きんとん発祥の地の碑
中津川駅前栗きんとん発祥の地の碑

地下道でJR線をくぐり、駅の西側に出ます。小さいですが、苗木城への道案内の看板が出ていますので、それに従って舗装道路を進みます。やがて長久寺という寺院。中津川市指定の文化財があるようですが、公開はされておらず、特に見るべきものがあるお寺でもありません。通常このような郊外をあ歩くハイキング・ルートだと、数多くの小さな寺社があるものですが、このコースでは長久寺がほぼ唯一です。

中津川の長久寺
中津川の長久寺

しばらく行くと、玉蔵橋で木曽川を渡ります。下流を見ると、旧北恵那鉄道の鉄橋の向こうの岩山の上に、苗木城の砦が見えます。

木曽川と苗木城
木曽川と苗木城

橋を渡ったら右に入り、ぐるりと回りこんで、木曽川に沿った道に入ります。

木曽川べりの道
木曽川べりの道

しばし瀬戸という集落の農村地帯を歩きます。特産の栗の木などが植えられています。振り返ると恵那山が。

中津川市瀬戸から見る恵那山
中津川市瀬戸から見る恵那山

やがて、森林に入るところで北恵那鉄道の上地橋梁跡。黒々とした橋脚が印象的です。

この橋脚のところから、渓谷の右岸(上流に向かって左側)に道があるのでそちらに入ります。飛騨街道と書かれていますが、通常飛騨街道は中山道の太田宿加納宿から飛騨川沿いに高山を目指す街道を指します。ここにある街道は中津川宿から飛騨街道沿いの下呂へ抜ける脇街道のようなものでしょうか。飛騨街道に入らずに先に進むと、本来の登城口である四十八曲りですが、そちらは下山に使います。

飛騨街道の入り口
飛騨街道の入り口

山道を進んでいくと、大きな岩がたくさんあるのに驚きます。苗木城辺りは花崗岩質の岩で、苗木花崗岩と呼ばれているそうです。(中津川市鉱物博物館のサイト参照

名前がついている岩もいくつかあります。まず出てくるのが人面岩。言われてないと気が付きませんが、夜見ると怖いかもしれませんね。

人面岩
人面岩

次は弁慶が薙刀で切ったと伝わる弁慶岩。今ならば竈門炭治郎が切った、とされるかもしれませんね。

弁慶岩
弁慶岩

弁慶岩の脇にあるのが矢穴跡。石材を切り出すためにノミを打ち込んだ跡が残っています。この辺りで苗木城の石垣の石材を切り出したのでしょうか。

矢穴跡
矢穴跡

道はこの先で舗装道路に出ます。そこを西方向に進むと苗木さくら公園。目立った施設はないですが、展望が聞かない展望台があります。苗木さくら公園には駐車場がありますが、通常あまり混むことはないと思いますので、車で苗木城に来るときは、ここに停めるのも一手ですね。

苗木さくら公園展望台
苗木さくら公園展望台

苗木さくら公園から歩き始めると、もうすぐに苗木城の縄張り内に入ります。あまり上ることもなく、林間を抜けると出てくるのが苗木城北門跡。

苗木城北門跡
苗木城北門跡

苗木城北門跡の奥のきれいに積まれた石垣は、有名な苗木城大矢倉です。大矢倉の全景は、少し高いところから見るとよくわかります。日本のマチュピチュと呼ばれるのも頷ける光景です。

苗木城大矢倉
苗木城大矢倉

苗木城の本丸天守台は、自然石と石垣を組み合わせた上に、三層構造の建物が作られていたと考えられています。現在建てられている展望櫓は、かつての柱の位置を参考に作られているそうです。

苗木城の本丸
苗木城の本丸

展望櫓の上からは絶景です。目の前には木曽川、雪をかぶった大きな山は恵那山です。

下りはまず竹門跡を通ります。ここも石垣がきれいです。

苗木城竹門跡
苗木城竹門跡

苗木城 四十八曲りと呼ばれる東側の山道が、苗木城の正規の登城口だったそうです。城主の参勤交代の時にもこの急な曲がりくねった道を使ったとか。途中、石垣が多く残っていて、道の整備にも石垣を用いていたことがわかります。

苗木城 四十八曲りの石垣
苗木城 四十八曲りの石垣

やがて、元来た道に降り着きますから、あとは同じ道を中津川駅に戻るだけです。

集合場所

JR中津川駅が集合場所、出発点になります。

行程とコースタイム

このコースはJR中津川駅から歩き始め、4時間ほどです。苗木城の上り下りなどに山道があります。

昼食

中津川市街を出ると、苗木城を周ってくるコース上には飲食店はほとんどありません。早めに出発して、中津川駅の東側で遅めのランチを取ることがお勧めです。取材の時はわくりという蕎麦屋さんで鴨南蛮をいただきました。有名店だそうで、価格は高いですが、うまいです。

中津川わくりの鴨南蛮
中津川わくりの鴨南蛮

わくりの近所には更科という蕎麦屋さんもありますが、そちらはもう少しお手軽だそうです。

トイレ

苗木城周辺に公衆トイレがあります。

持ち物と服装

街歩きの服装で大丈夫です。山道があるので靴はトレッキングシューズを勧めます。スニーカーでも大丈夫です。

ハイキング適期

年中訪れることができますが、降雪がある時は避けるほうが良いでしょう。冬の天気の良い日か、早春に訪れると、周辺の山々が雪をかぶっていてきれいです。

近隣の見どころ

中津川には中山道が通っており、中津川宿がありました。健脚者であれば、馬籠宿などから中津川宿まで歩き、苗木城を往復することも不可能ではありません。

Post Author: ガイドマスター