継鹿尾山へは紅葉の頃がお勧め。秋の天気の良い日には尾根歩きが気持ち良いです。
名鉄犬山遊園駅から歩き始め、紅葉で有名な継鹿尾観音 寂光院を見学、そこから山道に入り、継鹿尾山(273メートル)に登山。そこから東海自然歩道をたどり、名鉄広見線善師野駅へ至るハイキングです。
寂光院から継鹿尾山までは30分強の登り。そこからは概ね尾根道を上り下りしながら低山歩きが楽しめます。
コースの見どころ
名鉄犬山遊園駅から出て、木曽川にかかる犬山橋に向かって歩きます。常夜灯がありますが、これは内田の渡し跡。江戸初期の中山道の渡しはここにありましたが、後に今渡の渡しへと移り、中山道も木曽川対岸に移りました。

ここからは木曽川沿いの車道を歩きます。日本ラインと呼ばれる木曽川の景色は良いですが、車が思ったより多く、気を付けて歩かないといけません。写真の岩山の頂上には戦国時代、鵜沼城があり、豊臣秀吉(当時は木下藤吉郎)が凋落で落としました。

継鹿尾観音 寂光院の紅葉は規模はさほど大きくありませんが、そこそこきれいです。

継鹿尾山への登りは急ですが、石仏などが所々にあります。

途中にはGoogle Mapにも載っている駒ヶ岳開山心明霊神という社が祀られています。これはどうやら、木曽駒ケ岳の講に貢献があった、犬山出身の心明上人を祀るもののようですが、詳細はわかりません。

継鹿尾山山頂からは、犬山城や木曽川などを見ることができます。観覧車は犬山モンキーパーク。

継鹿尾山山頂から東海自然歩道は、おおむね尾根道を通ります。高い木があまりない眺望の良いルートです。

尾根の途中で分岐があり、鳩吹山方面、桃太郎神社や栗栖方面も左です。その後すぐに旧木曽街道(上街道)の石拾い峠。東海自然歩道は岐阜県東濃方面へと分岐し、左をたどると木曽街道を土田宿、その先は中山道の伏見宿方面です。ここでは東海自然歩道の本線をたどり、右に坂を下ります。東海自然歩道は大洞池まで旧木曽街道を進みます。
善師野駅に近づくと、やがて大洞池。周囲の紅葉がきれいです。多分農業用のため池ですね。大洞池からは東海自然歩道を離れ、旧木曽街道(上街道)を善師野駅までたどります。

大洞池の下には、大きな岩があります。現地には説明が何もないのですが、犬山市のパンフレット「犬山たび街道の巻」に掲載されている蓑岩で、『尾張名所図解』にも載っているとか。古くから信仰の対象であった磐座と考えられています。それなら解説版くらい欲しいところ。

更に下ると次第に穏やかな農村風景が広がります。

すぐ下にある集落が伏屋という集落ですが、ここが旧善師野宿。善師野宿は江戸初期まで東山道・中山道の宿で、中山道が木曽川の対岸に移った後は、尾張藩の木曽街道の宿として機能しました。

禅徳寺を経て善師野宿内の木曽街道を下っていくと常夜灯が。

常夜灯を過ぎると、善師野駅は左方向に歩いてすぐです。
集合場所
名鉄犬山遊園駅が集合場所、出発点になります。名鉄善師野駅がルートの終点です。
行程とコースタイム
全行程3~4時間です。
犬山遊園駅から寂光院までが車道を歩いて30分ほど。寂光院の中にも登りがあり、見学とあわせて小一時間必要です。寂光院から継鹿尾山山頂までは30分強。そこから善師野駅まではゆっくり歩いて2時間です。
昼食
寂光院から先には山道ですから飲食店は一切ありません。善師野駅周辺にもありません。
トイレ
寂光院から善師野駅までの間にトイレはありません。
持ち物と服装
軽登山の服装が必要です。靴はくるぶしまでの軽登山靴がお勧め。
ハイキング適期
年中訪れることができますが、夏の暑い時期と降雪がある時は避けるほうが良いでしょう。
ベストシーズンはもちろん紅葉の頃、11月でしょうか。
継鹿尾山近隣の見どころ
犬山城、犬山城下町などを訪れることができます。城下町を組み合わせる時は名鉄犬山駅が起点になります。継鹿尾山から鳩吹山への縦走路も良いと思います。