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青岸寺はJR米原駅の東口を出てさらに東に進み、北国街道を越えてすぐの、太尾山城のある太尾山の山麓にあります。

青岸寺は曹洞宗の寺で、江戸時代初期の1650年頃に、かつて南北朝時代にこの地にあった米泉寺を再興しようと建立され、その後、彦根藩第三代井伊直澄らの庇護を受けて寺領を拡大しました。太尾山の多くの部分も青岸寺の寺領です。

米原 青岸寺
米原 青岸寺

青岸寺由緒
青岸寺由緒

青岸寺庭園は国の史跡の指定を受けています。1678年に彦根の楽々園(彦根城の二の丸御殿)を作った香取氏の設計で作ったものだそうで、観音が住まう補陀落山の世界が表現されています。

青岸寺庭園
青岸寺庭園

青岸寺庭園にある灯篭(上の写真右)はキリシタン灯篭(織部灯篭)と呼ばれるものだそうです。隠れキリシタンの関係がと思ったら、そうではなく、キリスト教の布教が進んだ天正時代にその当時の好みに合わせて作られた灯篭だそうです。青岸寺庭園が造られる前にどこにあった灯篭かは不明だとか。

青岸寺の建物の中にも数々の文化財があります。入ってすぐ目に付くのが鏑木梅渓(かぶらぎ ばいけい)という画家が1793年に描いた屏風絵。屏風絵という解説がありましたが、本当は襖絵?

鏑木梅渓の襖絵
鏑木梅渓の襖絵

青岸寺の本尊は商観音菩薩坐像。ヒノキの寄木造りで、南北朝時代のもの。元々この地にあった米泉寺の時代から、戦火を免れて残ったものだそうです。

青岸寺本尊聖観音菩薩坐像
青岸寺本尊聖観音菩薩坐像

青岸寺では月曜火曜を除き、喫茶去を開いていて、お茶とお菓子を楽しめます。また特定の日には精進料理を楽しむこともできるそうです(要予約)。