下迫間から迫間不動尊、猿啄城をへて坂祝(ハイキング・コース)

このコースは、関市からコミュニティバスで迫間不動麓の下迫間に入り、そこから歩いて迫間城跡、迫間不動尊、明王山から猿啄城展望台を経て、JR坂祝駅にゴールするものです。


このコースは迫間不動尊を除くと、おおむね尾根上を通ることが多く、冬には標高のわりに360°美しい眺望を楽しむことができます。冬あるいは早春天気が良い時に訪れることをお勧めします。

コースの見どころ

長良川鉄道関駅に隣接する関シティターミナルから、関市が民間に委託しているデマンドバスを利用します。1日数本しかなく、ハイキングに使うには10:45発の一本しか対象になりません。乗り損ねると絶望的ですので要注意。このデマンドバスは、予約制でバスの定員は12名です。

取材の時はバスに乗ったのは私一人、終点の下迫間公民館まで乗りましたが、ここまで乗った客は私が初めてだそうで、運転手さんは「公民館どこでしょう?初めてきたのでわからないので」だそうです。Google Mapで確認しながら公民館に到着しました。

下迫間からの登山道は、 神明神社から登り始めます。

下迫間神明神社
下迫間神明神社

登り始めは林道のような感じですが、すぐに山道になります。標高が低いわりに、周囲は植林地ではなく、天然林です。

迫間不動尊への登山道
迫間不動尊への登山道

しばらく登ると尾根道に出て視界が開けてきます。展望の良さがこのハイキング・コースの売りです。

迫間不動尊への登山道
迫間不動尊への登山道

しばらく登ると、迫間不動尊を取り巻く尾根の上に出ます。ここには頂上八方不動の鳥居があります。尾根を越えて向こう側に降りると、迫間不動尊の奥の院。右に尾根をたどると迫間山、迫間城跡です。左は後ほど歩く縦走路です。

頂上八方不動の鳥居
頂上八方不動の鳥居

頂上八方不動尊は石造です。

頂上八方不動尊
頂上八方不動尊

ここから尾根を西に向かい、迫間山、迫間城跡へと向かいます。迫間山では槍ヶ岳開山で有名な播隆上人も修行をしていたとか。

迫間城は戦国時代にこの地を支配していた大島氏の城であったと言われていますが、定かではない様子。主郭の手前に堀切と土橋が見られますが、それ以外には明確な遺構はないようです。

迫間城からさらに尾根を進み、峠を目指します。峠から北に下ると下迫間の正渓寺という寺院に至ります。南に下ると谷間に降りて迫間不動尊です。ここでは迫間不動尊を目指します。

迫間山の峠
迫間山の峠

谷底へ下ると、そこは迫間不動尊の境内?です。いったん参道の階段を下ります。途中にあるのが中央不動尊。このあたりはいたるところに不動尊が祀ってあります。

中央不動尊
中央不動尊

とりあえずさらに下ったところにある極楽茶屋でランチにします。ここが唯一昼食が取れるところ。下調べをした時には金曜日定休となっていたのですが、金曜日に取材に行ったら営業していました。ラーメン、味噌おでん、五目御飯などがありますが、どれも懐かしい味です。

極楽茶屋のチャーシュー麺
極楽茶屋のチャーシュー麺

腹ごしらえをしたら、あらためて迫間不動尊を訪れます。迫間不動尊は平安時代の823年に、岩谷不動尊として開基されました。修験道の聖地のようです。道の両側には石仏が無数に並びます。

迫間不動尊入り口
迫間不動尊入り口

迫間不動尊の見どころは何と言っても奥の院。洞窟の横に滝が流れ落ちるという、昔の人ならずとも何かを感じそうな地です。

迫間不動尊奥の院
迫間不動尊奥の院

奥の院の内部には祭壇があり、鏡が祀ってあります。

迫間不動尊奥の院

奥の院から出たら、すぐ脇にある階段の道を、八方不動目指して登り返します。ここは階段が続き、ちょっときついところですが、さほど長くはありません。八方不動の鳥居のところに出たら、尾根を東に進みます。しばらくは、電波塔や送電線鉄塔などの整備のためと思われる道を進みます。

やがて尾根が東から西へと向きを変えるあたりにあるのが明王山。標高は380mしかありませんが、ここからの眺望は素晴らしいものです。特に遠くの山が雪をかぶっている冬から早春、空気が澄んでいる時がお勧め。

明王山からの展望

下の写真は明王山から名古屋市の中心を見たもの。木曽川の川べりには犬山城、その先には小牧山と小牧城、一番奥のビル街が名古屋駅周辺です。

明王山から名古屋方面
明王山から名古屋方面

明王山からは東に向かい、猿啄城跡を目指します。途中には鵜沼の森へと向かう分岐があります。おおむね下りの山道ですが、猿啄城跡のところだけちょっと登りです。この道は非常に眺望がよく、快適です。

明王山から猿喰城への道
明王山から猿喰城への道

猿啄城は1400年頃に西村善政が築城したとされていますが、詳細は不明なようです。室町から戦国時代に山城として使われていました。1565年に織田信長が東美濃の攻略をはじめ、丹羽長秀が総大将となりました。その先鋒を務めた河尻秀隆の攻撃で猿啄城は落城し、そのまま河尻秀隆が猿啄城城主となりました。1575年に河尻秀隆が岩村城に移ったのと共に、猿啄城は廃城となったそうです。

猿啄城の展望台からは、木曽川がきれいに見えます。

猿啄城からは、坂祝町側の登山道を下りますが、階段の多い急斜面で、こちら側からは登りたくないですね。

坂祝町から猿啄城
坂祝町から猿啄城

ここからJR坂祝駅までは近くです。木曽川沿いを中山道が通っていますから、ちょっと遠回りして木曽川堤防の上を歩くのも一興でしょう。

集合場所

長良川鉄道関駅の関シティターミナルが集合場所、ここから関市のデマンドバス、D3【わかくさ・迫間線】に乗り、終点の下迫間公民館から歩き始めます。ハイキングに使えるのは10:45発の一本だけ、事前予約が必要ですから注意してください。なお、関シティターミナルへは、長良川鉄道を利用するより、岐阜駅からの路線バス利用が本数も多く、便利です。ゴールはJR坂祝駅です。

逆コースは、坂祝側からの登りが急なことと、下迫間からのバスを捕まえるのが難しいことから、お勧めできません。逆コースを取りたい場合、迫間不動尊から鵜沼まで歩くというのも一つの手段です。

行程とコースタイム

このコースは下迫間公民館から歩き始め、見学を含めて5時間ほどです。ほとんどが山道です。一部に急な登りや階段がありますが、距離は短いです。

昼食

唯一迫間不動尊にある迫間不動極楽茶屋でランチが取れます。中華そばや味噌おでんがお勧め。どれも懐かしい味です。

トイレ

迫間不動尊周辺にトイレがあります。下山した猿喰城跡登り口には簡易トイレがあります。

持ち物と服装

山歩きがありますから、低山歩きの服装をしてください。靴は軽登山靴かハイキングシューズをお勧めします。

ハイキング適期

年中訪れることができますが、展望を楽しむには晴れた冬の日か、早春が、遠くの山々が雪をかぶっていてきれいです。

近隣の見どころ

時間があったら、中山道を太田宿か、鵜沼宿に向けて歩いても良いでしょう。太田宿方面へは木曽川沿いに歩くことになります。鵜沼宿へはうとう峠を越える山道ですが、旧道を楽しめます。

Post Author: ガイドマスター