石峰寺から伏見、東福寺、養源院、三十三間堂(京都ウォーキング)

石峰寺は伊藤若冲の墓所で彼の手になる五百羅漢像があります。このウォーキング・コースは、石峰寺から伏見稲荷を抜け、東福寺塔頭の光明院、東福寺の通天橋や方丈庭園、毘沙門堂 勝林寺、新熊野神社を経て、法住寺、養源院、そして三十三間堂へと至ります。距離は6kmもない短いコースですが、寺院の見学をしていると、半日ではちょっときついかもしれません。

このコースのマップはこちら


コースの見どころ

このコースは石峰寺(記事はこちら)からスタートする設定になっています。最寄り駅はJR奈良線の稲荷駅などですから、先に伏見稲荷を見学してから石峰寺を訪れるのも無論OKです。

石峰寺

石峰寺は黄檗宗の寺院で、特徴的な中国風の山門があります。ここは伊藤若冲が晩年を過ごした場所で、伊藤若冲の墓地もあります。また、本堂裏の山には、伊藤若冲が造らせた石造の五百羅漢像などがあります。ここは、釈迦の誕生から入滅に至るシーンを石像で表現していて、非常に面白い場所です。残念ながら写真撮影が禁止なので、寺のホームページでご覧ください

石峰寺では毎年9月10日の伊藤若冲の命日に合わせて、寺が所蔵する若冲の絵画を展示しまです。有名な虎の絵をはじめ、若冲の作品が10枚以上展示されます。興味のある人は寺のホームページで確認してください

ぬりこべ地蔵

石峰寺の山門下の道を伏見稲荷の方に向かうと、ぬりこべ地蔵。なんでも江戸時代から歯痛にご利益があると、信仰を集めているとか。素朴な顔のお地蔵様です。

ぬりこべ地蔵
ぬりこべ地蔵

伏見稲荷大社

伏見稲荷大社と言うと、赤い千本鳥居が有名ですが、実は重要文化財の建築もたくさんあります。本殿、お茶屋、権殿、外拝殿、楼門、南北回廊(2棟)、奥宮、白狐社、両宮社、五社相殿、荷田社、長者社、藤尾社、熊野社、これらがすべて重要文化財ですので、ちょっとじっくり見てみることをお勧めします。詳しくは伏見稲荷大社の公式ホームページで

伏見稲荷大社の本殿の前から、北へ抜ける道がありますので、そこをたどります。しばらくはほぼ住宅地の中で、さしたる見どころはありません。

南明院

やがて東福寺塔頭の南明院(なんめいいん)。東福寺の敷地の一番南にあります。

南明院には豊臣秀吉の妹で、徳川家康の正室、旭姫のお墓があります。無論政略結婚だったのでしょうが、旭姫は一度は岡崎城に行ったものの、京都に戻ってきて京都で亡くなったそうです。南明院が公開されるのは、イベントの時だけで、通常観光客は見学することができないようです。

南明院
南明院

光明院

南明院の北にあるのはやはり東福寺塔頭の光明院。室町時代の始め、1391年の創建です。昭和の作庭家・重森三玲の「波心庭」を見学することができます。

東福寺

東福寺は臨済宗東福寺派の大本山です。1255年に完成しました。三門は国宝、その他に禅堂をはじめ数々の重要文化財があります。詳しくはこちらを

東福寺三門(国宝)
東福寺三門(国宝)

通天橋と方丈庭園(重森三玲作庭)は有料で公開されています。特に通天橋の周囲は紅葉の名所として有名です。このためか秋は拝観料が高くなる?!

東福寺通天橋
通天橋周辺
東福寺開山堂(重要文化財)
東福寺開山堂(重要文化財)

毘沙門堂 勝林寺

毘沙門堂 勝林寺も東福寺塔頭の一つ。東福寺を守る毘沙門天が祀られています。ただし、毘沙門天は特別公開及び団体での申し込みのみに公開されます。

新熊野神社

勝林寺を出たら、町中を歩きます。しばらく行くと、東大路通沿いにあるのが新熊野神社。新熊野と書いて「いまくまの」と読みます。日本中によくある熊野神社の末社かと思ったら、もっと由緒ある神社でした。1160年後白河法皇によって建てられた神社だそうです(由緒の詳細はこちら)。現在の本殿は1663年のものです。結構怪しげ?ですが面白い神社です。

養源院

さていよいよ蓮華王院南大門(旧方広寺南大門)をくぐると、三十三間堂が左側に見えます。三十三間堂はあまりに有名です。しかし、ここで見ておきたいのは右側にある養源院。養源院は浅井長政の戒名だそうです。由緒を引用します。

豊臣秀吉の側室 淀殿が父 浅井長政の追善の為、長政の二十一回忌に建立される開山は長政の従弟で比叡山の高僧であった成伯法印、長政の院号を以って寺号としたのは文禄三年五月(1594年)である

養源院の寺院名は浅井長政公の戒名そのものである  その後程なくして火災にあい焼失するも、元和七年(1621年)に淀殿の妹で二代将軍徳川秀忠公正室、お江により伏見城の遺構を用いて再建される  以来、徳川家の菩提所となり歴代将軍の位牌をまつる寺院となる  現在の本堂(客殿)は再建時のものとなる

https://yougenin.jp/

養源院には血天井、俵屋宗達の杉戸絵・襖絵などがあり、必見です。残念ながら写真撮影は禁止です。

この後は、三十三間堂を見学してもよし。また、近くには智積院もあります。京都駅まで歩ける距離ですが、博物館三十三間堂前のバス停が便利です。

集合場所

JR奈良線稲荷駅が出発点になります。近くには京阪本線の駅もありますので、そちらでも良いでしょう。ゴールの三十三間堂からは、京都駅も歩ける距離です。一方、最寄り駅は京阪本線の七条駅です。

石峰寺コース行程とコースタイム

歩く距離は6kmほどですが、どれくらい見学するかによってコースタイムは大きく変わります。

昼食

飲食店は伏見稲荷周辺と、東福寺駅周辺、そして七條駅周辺に多くあります。

トイレ

訪れる寺院などにトイレがあります。

持ち物と服装

街歩きの服装で大丈夫です。靴はスニーカーを勧めます。

ハイキング適期

年中訪れることができます。しかし、夏の暑い時期は避けるほうが良いでしょう。東福寺は特に紅葉がきれいですが、新緑も楽しめます。また、特に春や秋には文化財の特別拝観が行われていることがありますから、要チェックです。

近隣の見どころ

三十三間堂の近くには、京都国立博物館智積院豊国神社などがあります。


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