竜吟峡は、岐阜県瑞浪市釜戸町に位置する美しい渓谷です。竜吟峡には七つの滝があります。一方、地図などで見かける竜吟滝という名の滝は実際には一の滝と呼ばれています。
不動川に沿って連なる7つの滝は以下のように構成されています。見ごたえがあるのは三の滝までで、あとの四つは落差の小さな滝です。
- 一の滝(竜吟の滝):落差16mの最大の滝
- 二の滝:滝上に赤い橋が架かる特徴的な滝
- 三の滝
- えびす滝
- あんま滝
- 昇竜の滝
- 梵天の滝
竜吟峡の伝説と由来
竜吟峡の名前には興味深い伝説があります。昔、雄龍と雌龍が互いを慕って呼び合ったという言い伝えがあり、これが竜吟という名のもとになったようです。村人が干ばつで苦しんだ時に二匹の龍は天に昇って雨を降らせたとか。
竜吟峡へはJR中央線の釜戸駅から徒歩約20分です。釜戸駅は普通列車しか停まりません。
コースの行程は6kmほどです。若干の登りはありますが、途中に越える水晶山でも標高は400メートルあまり。体力はあまり必要としません。
竜吟峡 コースの見どころ
釜戸駅を出て西に向かって歩いて行きます。竜吟峡の入り口にはドラゴン21という名前の大きなモニュメントがあります。どうやら龍の卵をかたどっているようです。上には頭が二つ乗っていて、オスとメスを表しています。
ここから細い道に入ります。すると道沿い右側に鉢伏古墳。ほとんど民家の庭先のようなところですが、ここにもハイキングルートの案内があるところを見ると、入って見学しても良いのでしょう。小さいけれどきれいな円墳で、横穴式の石室も見えています。典型的な古墳時代末期の円墳ですね。
道を進んでいくと、駐車場があり車道はそこまで。そこからはよく手入れされた山道になります。
すぐにあるのが一の滝(竜吟の滝)。左側にビューポイントという案内がありますが、そこからはあまりきれいに見ることができないので、近くまで登ります。
しばらく登ると石仏があります。一体は馬頭観音のように思えます。このような石仏があるということは、古くから人が来ていた証拠。また馬頭観音があるとすると、人の往来のあった道があったことを示します。中山道の大湫宿が山の上の方にありますから、釜戸とを結ぶ道があったのかもしれませんね。
二の滝は二つに分かれて落ちる滝で、すぐ上に赤い橋が架かっています。
三の滝は滑滝。サイズ感もぐっと小さくなります。
これより上は渓流も狭くなり、水量も少なくなってきます。えびす滝、あんま滝、昇竜の滝、梵天の滝と続きますが、いずれも「滝」と呼ぶにはいささか無理があるサイズ…。どうしても七滝にしたかったような気が…うがった見方でしょうか。
水晶山へ
その後、道は次第に沢を離れます。全山紅葉とは行きませんが、季節になるとそれなりにきれいです。
このコースは竜吟湖へは寄らず、水晶山へと向かいます。登りがきついかと思ったら、渓流沿いで結構標高を稼いでいるため、あっけないくらいの登りで山頂に出ました。
山稜からの眺望は360度とはいきませんが、なかなか良いものでした。写真は恵那山から中央アルプス。反対側を見ると伊吹山や、名古屋駅周辺のビル街も見えます。
水晶山からは山道をまっすぐに竜吟峡まで下ります。30分くらいでしょうか。あとは釜戸駅に戻るだけです。
竜吟峡 コース集合場所
JR釜戸駅が集合場所、出発点になります。
行程とコースタイム
このコースはJR釜戸駅から歩き始め、途中弁当を食べても4時間ほどです。ほぼほぼ山道ですが、よく整備されています。
昼食
釜戸駅からの国道沿いにコンビニが一軒あります。飲食店や売店はハイキング中には皆無ですから、弁当持参がお勧めです。
トイレ
竜吟峡の自然ふれあい館という施設にトイレがあります。ハイキング中はトイレがないですが、長い距離のハイキングではないので大人ならば大丈夫でしょう。
持ち物と服装
軽登山の服装を勧めます。途中山道があり、落ち葉や小石で滑りやすいので、スニーカーよりもハイキングシューズを勧めます。
ハイキング適期
年中訪れることができますが、夏の暑い時期と降雪がある時は避けるほうが良いでしょう。紅葉の頃が特にお勧めです。
近隣の見どころ
JRで比較的近い定光寺や多治見に行くことができます。ただ、他のハイキングコースと組み合わせるのは時間的に少々無理があります。